Project BUNGAKU わざわざ「勝負形式」にこだわったワケ

  • 2010.10.04 Monday
  • 02:24
Project BUNGAKU やってます。

この企画ではポストトークのゲストにわざわざ無粋な質問をすることが恒例になっています。つまり、

「4つの作品でどれが一番面白かったですか?」

と。
当たり前だけど、作品に順位なんか付けたって何の意味もない。
だけどあえて松枝さんはこの形式を選び、参加演出家はそれを諒とした。俺がなぜそれをあえてやりたかったかと言えば、やっぱりガチンコじゃなきゃ見る方はたまらないと思ったから。

合同企画をやれば、情も出るし、仲良くもなる。それは、当たり前。放っておいたって仲良くはなれる。だけど、ちゃんと身を削らなきゃ面白い企画にはならないわけで、そのために勝負という愚直な形式で尻に火をつけた。

それが常にいい方法だとは思わないし、常にいい結果を生むとも限らない。だけど、この企画にコンペという要素はとても有意義な何かをもたらしていると思う。

他人に勝ちたいと思って作品を作っても仕方ない。
けれど、やっぱり人は勝ちたい。
勝ってうれしい、負けて悔しい、両方味わってその後でこそ、勝負なんかメじゃねえ、俺は俺の作りたいものを作る、ということが言えるはずだ。

永井さんに来ていただいた際に、若い人が海外の戯曲ばかりやる昨今、こうして日本の文学的財産を吟味する企画が立ち上がったことは素晴らしい、という趣旨のことをおっしゃってくださり、なんとも言えず嬉しく誇らしく、また、この企画は何らかの形でどうにか第二弾をやらなくちゃいけない企画だな、と痛感した。

安吾でも三島でも、中上健次とか高橋源一郎なんかでもとても面白い企画公演が出来るだろうな、と夢想する。一級の文学者の文体に作家の人間が触れることは、とても大きな財産になる、とはこれまた永井さんの指摘。まさに。まさに。

太宰の文学的成果においつくような何かを創れているかと問われればまだまだに違いない。せっかく太宰だと聞いたから観に行ったのになんだいこのありさまは、と家路についたお客さまもきっとおられるだろう。けれど、現時点でやれることはやりました。そして、まだ、やり続けています。

荒戸監督の至言、「黙って突っ立っててもいい役者はとんでもないエロスを発散する。役者やってんなら、うまくなんかなろうとするな。だけどな、うまくなろうとするしかねえんだ。それしかやれることはねえんだ。」

荒戸監督はちっとも俺の話を聞いちゃくれなかった。ヘラヘラ笑ってんじゃねえ、とか喧嘩ごしみたない挑発をいっぱいもらった。今度おまえの芝居観に行って、つまらなかった時にそれでもヘラヘラしてやがったら、いいか、まともに立ってらんねえ体にしてやるからな、とかまあ、いろいろ。だけど、まあ、これはなんとも悔しいが、ありがたい話じゃねえか。こんな激励は近頃聞かなかった。

高圧的な態度には腹が立つが、それをするには覚悟が要る。その心意気に応えられる自分になってやろうじゃねえか、こんちくしょー。

というわけでね、暑苦しいことを呟いて今日は寝ます。
あー、天下一品のラーメンうめえ。
コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM